きららタイムアニメブログ

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【こみっくがーるず】第11話 感想・考察 かおす先生大勝利! タイトル回収のコミックガールズ

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進路希望調査、寮の取り壊し……気持ちの暗くなる出来事です。でも決して避けられません。

かおす先生は悩みます。そんな先生に、様々な方たちが声をかけてくれます。小夢ちゃん、琉姫さん、翼さん、寮母さん、そして――

前に進もうとする想いがあるうちは、前に進みたい。そんな第11話です。

 

ストーリー

アバン ~ Aパート

冬の空気が透き通る寮の風景です。第一声は琉姫さんの「ねえ、みんな。書いた? これ」

これ、というのは進路希望調査票です。学園アニメによくあるやつ。大抵の場合は書けるものがなくまっすろな状態になるわけですが、小夢ちゃん、翼ちゃんは漫画家一択と断言。かおす先生の焦り顔が気になります。

それはさておき、この用紙では進路を第二希望まで書かなければならないとのこと。漫画家だけではダメなんですね。琉姫さんは「保育士」を希望するようです。これにはかおす先生も泣き出してしまいます。先生と私を放っといて他の子の世話をするなんてひどい!

 

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いえ、琉姫さんが真剣に考えた結果なら受け入れましょう……。漫画家で稼げなくなったときのことも考えて、保育士を選ばれたそうです。琉姫さんなら良い保育士さんになれそうです。空想の保育士姿も似合っています。私も育てられたい。なお、お絵かきは……。

小夢ちゃんの第二希望はお菓子屋さん。お菓子を食べるのが好きだからってそんな単純な……と思いきや、なんと実家がお菓子屋さんだったそうです! じゃあ天職ですね。小夢ちゃんが看板娘なら週7で通いたい。そしてかおす先生も実家が和菓子屋さんでした。これで和洋お菓子ユニットが組めます。需要あります。

翼さんは漫画家以外1ミリもやりたくないとのこと。翼さんらしいです。

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そこに天井裏から妖しいお声をかけてくださったのは、フーラ先輩! 可愛い。

先輩は第二志望に介護系のお仕事と書かれたそうです。私も介護されたい。現実的に考えておられますが、まともと思われるのが恥ずかしいようで、お化けを希望して襲い掛かってきました。ロープを垂らすSEがおどろおどろしい。

 

まっすろな紙を前に、漫画家以外にできそうなことがないと悩む翼さん。

一方かおす先生は、さらに悩んでいました。先生は実家の和菓子屋さんのお手伝いすらまともにできていないそうです。よって、寮の中で一番漫画が下手にも関わらず、一番漫画にしがみつこうとしている状態なのです。「みっともない!」と嘆く先生。そんなことないよ、と言ってあげたくなりますがあまりに隙のないロジックです。

悩むみんなに次に声をかけてくれたのは、寮母さんでした。実は4人と同じように昔は学生作家をやっていたという寮母さん。悩んだ末に漫画家の道を諦めた――と、かおす先生たちに語ってくれます。どこか寂しそうな遠い目で、こちらも切ない気持ちになります。

 

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第8話でも少し話していましたが、かつては彼女もこみっくがーるずでした。ところが、プロとして働くにあたって描きたいものを描くことができず、漫画が楽しくなくなってしまったそうです。辛い……。

寮母さんは7年前に『午後はオレンジの香り』という単行本を一冊だけ出したそうです。それはかおす先生も噂に聞いたことがある幻の園田リカ先生の作品で、今も根強いファンがついているほどに人気の作品。

それでも、読者の期待に応えることができずに辞めてしまったという寮母さん。だからこそ、現在プロとして活躍されるかおす先生たち4人のすごさを心から理解し、応援してくださるのでしょう。寮母さんは彼女たちのことを本当のプロと呼びます。

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漫画と漫画家さんを好きなことは決してやめなかった寮母さん、現在は彼女なりのやり方で漫画に関わられているんですね。

「もちろん後悔はしてないわ。自分の人生だもの」

あ、心に効く……。

だからみんなの力になれることはなんでもしてあげたい、と言う寮母さん。しかし、趣味で描いている今の漫画を見せてほしいというかおす先生と小夢ちゃんのお願いには「い・や」と可愛くイジワルに却下するのでした。

 

退寮のお知らせ。

寮とのお別れ、寮生活の終わり。今回のこみがは心を抉ってきますね……。第1話からそれとなく語られていたとは言え、寂しい思いを感じずにはいられません。

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かおす先生たちは寮の倉庫の整理を手伝うことになります。寮母さんと同じお団子ヘアーの先生可愛い。倉庫には昔の寮生の残したお宝(資料)が眠っているかも! と勇む気持ちはありますが、やはりちょっとまだ寂しさは拭えませんね。

 

物悲しいBGMです。

例の進路希望調査票ですが、第一も第二も漫画家と書いたという翼さん。まだ書けていないかおす先生。歩き続けられるか不安な先生と、不安を自覚しつつ、考えないようにしてやりたいことやると決めた翼さん。前回もそうですが、この2人の漫画家としての対比はなんだか心にくるものがありますね。

ポスターを剥がした跡に、かおす先生はあるものを見つけます。それは昔の寮生による落書きのようでした。何かメッセージもあります。この内容は後ほど。それを見て、先生はある決心を固めたようです。

「私もがんばります。これからも思い切りがんばります!」

翼さんには掃除のことだと思われてしまいましたが、寮母さんにはちゃんと伝わるものがあったようです。

 

Bパート

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飛び立つ鳥の鳴き声、と思いきやかおす先生の奇声でした。小夢ちゃんと2人で寮の庭に出て身体をぎゅいんぎゅいんと動かしています。

ボツ地獄を抜け出すために気合を入れていたとのこと。小夢ちゃんの胸が揺れています。最近ネームを描きまくっているというかおす先生。笑顔で琉姫さんを振り返るところに、まさしく先生の気合が見られます。

 

夜遅くまで先生はネームに取りかかります。そんな先生へ寝る前に暖かい飲み物を入れてあげる小夢ちゃん、マジ天使。台所へ行くと、琉姫さんと翼さんがココアを飲んでゆっくりしていました。みんなかおす先生のことを応援しています。優しい世界。

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ここ可愛い。

一心にがんばるかおす先生の姿を見て、「やっぱり私ももう少しがんばることにした」と小夢ちゃん。少し唐突かもしれないその決意はかおす先生にちゃんと伝わったようで「ゴミネーム描くぞー!」と奮起します。ゴミじゃだめです。

人はみんな影響を与え合って生きている。先生も同様に、周囲の人たちに勇気や希望を与えているのだと思います。

 

そしてかおす先生はいざ文芳社へ!

編沢さんの前に積んだネームはなんと驚きの4本! 驚異的な数です。これにはさすがの編沢さんもびっくりです。寮で一年間過ごした結果を残したいかおす先生、ボロボロになりながらも、編沢さんも認める土壇場のがんばりを遺憾なく発揮しました。

それでもネガティブな性格はまだまだのようで、マシなものから見てもらおうとしたり、最後の方のダメなものは読まずに別の用途に使ってもらおうとしたり、土壇場の足掻きを見せます。

 

まずは一本目のネーム。なんとかおす先生が男女のラブコメ!? 小夢ちゃんに強い影響を受けたようです。先生なりに男性キャラの魅力をこだわったということ。気になるその中身は――

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薪割りしてました。力強くて生命力に満ち溢れています、と先生は主張しています。休み時間に学校で薪割り、どでかいくしゃみ、朝一でスルメを噛みしめ登校、とかなりやばい男です。こういうのが先生の好みなんでしょうか……と思いきやヨシハルさん(かおす父)の男らしさをイメージしたとのこと。なんか、すみませんでした。でもボツです。

二本目。今度はエロ推しです。いやらしい琉姫さんをリスペクトです。ついつい赤面してしまうかおす先生が可愛いのですが、ある意味ラブコメよりは先生らしい作品です。それはさておき肝心の中身は――薪割りしてました。エロくない絵柄や遠すぎるパンチラなど、諸々理由があってボツでした。

三本目。異世界ファンタジーものです。翼さんをリスペクトしつつ、先生の新境地開拓です。あらすじはありがちな展開ですが、主人公の活躍は果たして――薪割りしてました。ボツです。

どんどんクオリティが下がっていく感が否めません。先生は荷物をまとめて撤退しようとしますが、優しい編沢さんは最後のネームに手をつけます。

 

四本目。女子高生の日常的な話でした。それはかおす先生のよく見知った、つまりは素敵な女子高生たちが集まって楽しく過ごす日々の様子でした。我々視聴者にとっても、先生を通してとても馴染み深く感じられるシーンがいくつかありますね。そのネームではキャラクターが自然体で活き活きとしており、何より可愛いのでした。どことなく小夢ちゃん、琉姫さん、翼さん、先生自身にそっくりです。編沢さんも納得の、かおす先生らしさがよく出ている会心の作品です。

とは言え遅い時間で判断力が鈍っていることは否めないので、結果は持ち越しとなりました。この一年の寮生活がかおす先生に良い刺激を与えたようで、本当に良かったと編沢さんは噛みしめます。

そんな先生の作品の気になるタイトルは『コミックガールズ』。タイトル回収です。

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夜空の月を見上げる先生。倉庫整理で見た、先人たちの言葉を思い出します。脱ボツ地獄、努力に勝る天才なし。そして、漫画が好き、続けて良かったという言葉の数々。どれもが先生の背中を押す希望の言葉だったんですね。

 

小夢ちゃんのお風呂! と言ってる場合ではありません。

かおす先生はベッドの上で編沢さんからの電話を待っていました。一旦はお母さんのフェイクを挟みつつ、ついに編沢さんから着信があります。内容は「掲載決まりました!」

――――

――

うおおおおおおお!!

かおす先生おめでとうございます!

肝心の先生は呆然として事態がよく呑み込めていない様子。スマホも落としてフリーズ状態です。それでもなんとか落ち着いて編沢のお話を聞き……って、読者の反応が良ければ連載の可能性ありなんて言われたら落ち着けるわけがありません。

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ベッドから転がり落ちます。「人生のピークが来たんです!」とかおす先生。はやいですよ!

小夢ちゃん、翼さん、琉姫さん、それにみんな大好き神出鬼没のフーラ先輩も集まって、みんなでかおす先生を祝福します。涙を浮かべて喜んでくれる小夢ちゃん、マジ天使。

 

進路希望調査票を提出の日です。

翼さんは宣言通り、第一希望には「マンガ家」、第二希望には「それ以外ありません」と書いています。潔いかっこよさ。琉姫さんも思わずにっこり。

かおす先生は、第二希望には細かい字でびっしりとネガティブなことを書いています。要約すると「私には第一希望しかありません」ということ。そして第一希望には右下にささやかに「まんが家さんです。」と書いているのでした。

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先生の笑顔で締まります。がんばってください、先生。

ラストにアイキャッチ画像です。提出の日の夜の様子でしょうか。

 

 

次回予告

次回予告です。

「いってらっしゃいませ立派な漫画家さまたちいぃ!」

かおす先生を食べる小夢ちゃん可愛い! 漫画のページ風に、「みんな一緒に漫画を描ける日々は一日一日が奇跡なんです」と先生が殊勝なことを言っています。まるで最終回の予告のような雰囲気を感じてしまうのは私だけでしょうか? まさか次回12話が最終回のわけ……え?

 

まとめ

改めてかおす先生おめでとうございます!!

判然としない将来のことを考えたり寮の取り壊しが間近に迫ったりと暗くしんみりする展開の多い前半でしたが、かおす先生の快挙によって見事みんなの心に希望の明かりを灯してくれましたね。映っていなかったのが残念ですが、きっと寮母さんも満面の笑みで先生を祝ってくれているに違いないと思います。

 

相変わらずこみがは話の構成が凄まじい。進路希望という一貫したテーマのもとに、様々な学生漫画家さんの在り方が示されて、結果かおす先生たちの意志が固まりました。その過程には目を見張るものがあります。

寮母さんを始めこれまでの学生漫画家さんたちは、みんな漫画が大好きだという思いがありました。選んだ道は様々ですが、大好きな想いはかつて確かにあり、今もどこかでちゃんと息づいているのです。それらがかおす先生たちに受け継がれ、今回はかおす先生が新たに自分の想いを生み出しました。

 

かおす先生の掲載作品『コミックガールズ』。奇しくも先生自身の寮生活にそっくりです。先生はそれを意識して描かれたのか? 私は必ずしもそうではないと思います。

というのも第6話でフーラ先輩と虹野先生にインスピレーションを受けてネームを描いた結果、キャラは良いけど話がつまらないという厳しい評価でした。よって、先生が一年間の寮生活で少しずつ積み重ねた楽しい日々、学びの日々が、先生の心を豊かにして漫画の質を高めたのだと思います。

漫画的に可愛いくて、かつ自然体で活き活きするキャラを描くというのは中々できることではありません。かおす先生が人間を見られるようになったということでもあります。本当に、良い一年を送られましたね。

 

もちろん本家こみっくがーるずも、キャラクターがみんな可愛くて、そして生きています! 二次元キャラなんだけど、そこにいるんです! 生きてるんです!

 

寮の取り壊し、なんとか今から回避できないでしょうか……。そして最終回も回避できないでしょうか…………。

 

おわりに

以上となります。

支離滅裂で長くなりましたが、最後まで読んでいただけたなら幸いです。

ありがとうございました。

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