はるかなの目前に、インドアバレーで鍛えたあいまいペアが立ちはだかります。
かなたのポーキー、遥のブロックが通用せず、絶体絶命と思われる状況。それでもかなたに諦めの色はなく、遥を奮い立たせます。かなたはある考えがあって、ポーキーを使い続けます。その考えとは果たして何なのか。
そんな第6話「折れないよ、私は」。
ストーリー
アバン ~ Aパート
1セット目ははるかなが取りましたが、2セット目はあいまいの優勢で進みます。
通用しないにも関わらず、かなたはポーキーを使い続けます。また、遥のブロックはタイミングを合わせられません。スコアは、15-9(あいまい対はるかな)。
観戦するエクレア姉妹。そこにソラおばあちゃんも応援に現れます。二人とも良い顔してるから大丈夫、とおばあちゃんは太鼓判を押します。
滝のような汗を流し、砂浜に足を取られがちになるあいまいペアが印象づきます。舞さんが何度かレシーブをミスし、ついにはスパイクをネットにかけて失点してしまいました。これで17-11です。
エミリさん曰く、かなたのポーキーはフェイントの性能が低く、打たれたのを見てから拾うことができる。言い換えれば、拾わされる。
その言葉を象徴するように、あいまいの疲れが如実に現れ、ミスが連発します。ポーキーを繰り返すかなたの狙いとは、まさにこのスタミナ削りだったのです。
――どんなにレシーブが上手くても、守ってるだけじゃ潰される。武器がなければ、勝てない。ここはそういう場所。
実体験から、かなたはそう考えます。かなたがレシーブをしているということは、身長の件で自信をなくすより前の話でしょうか? 大会で優勝する勢いのあった頃でさえそう感じたのですから、非常に重みのある言葉ですね。
「折れないよ、私は」
かなたは、前回の返事のように舞さんに宣言します。
舞さんは全くめげません(ややシャフ度)。あいまい共に気合と闘志は充分です。
点数は19-19。同点となりました。前回、劣勢でも「私を信じて」と言っていたかなたちゃん。やっぱり信じてよかった!
とは言え、遥のブロックは相変わらず上手くいきません。その姿に見かねたクレアさん。休憩タイムに、遠くから大きな声で遥に呼びかけます。そして、
無言で胸を叩き、拳を突き出します。豊かな胸が揺れます。それを見た遥は、
……伝わりませんでした。ハテナ浮かべる可愛い。
クレアさんが言葉にして伝えないのは、フェアプレーの精神はもちろんのこと、遥への信頼もあるのではと思います。お前ならわかるはずだ! って感じの。
それはさておき、かなたは次の一手で「攻めるね!」と決断。
試合再開です。かなたのサーブから始まります。ボールの軌道はコートの外です。まさかミスなのか――
が、ここでなんと沖縄の風が吹きます! 風がボールを運んで、コートの中に戻します。愛衣さん、一瞬遅く、レシーブの手は届きませんでした。風使い・かなた、ナイス! これで19-20です。
はるかなのマッチポイントです。かなたは自信満々に「あと一点ここで取るよ」、「信じてるからね!」と遥に声をかけます。
信頼を受け取った遥、背中のサインでそれに応えます。お互いを信じ合う二人、良いですね。サインで返答することで、試合の緊迫感の中にある絆が感じられます。
かなたのサーブは、愛衣さんに向かって飛びます。ずっと舞さん狙いだったのに、あえて愛衣さんに?
舞さんのトスが続いて、愛衣さんのスパイクです。遥がブロックに向かいます。
――止めるんじゃない……落とせ!
ブロックは攻めだということ。遥はボールを叩きつけました。その試みは見事に決まって、舞さんのスパイクを跳ね返しました。ボールはあいまいのコートに落ちます。鳴り響く笛の音。はるかな、勝利です!
かなたは遥に抱きつきます。やったぜ。「ぷぎゃっ」←可愛い。
かなたは瞳に涙をにじませて、遥と勝利を分かち合います。これ、かなたの方からっていうのが良いですよね。遥は、かなたの信頼に応えられたことに嬉しさを感じつつ頬を赤らめます。そして二人はお互いの名前を呼び、抱きしめ合うのでした。やったぜ!
Bパート ~
試合後のあいまいペアです。
昔、愛衣さんは「バレーボールはね、大きい人を倒すスポーツなの!」と言いました。それなのに、バレーの大会や今日の試合で負けてしまった。そんな自分を嘘つきだと言って、舞さんに謝ります。
しかし、舞さんの想いは違いました。「先輩の力になりたかった」。愛衣さんは背の低い自分を子ども扱いせずに初めて認めてくれた人でした。先輩に頼ってばかりだったことを謝ります。タオルが落ちると、舞さんは大粒の涙を流していました。
「そんなことない。なってたよ、舞は私の力に」。そして次に出た言葉は謝罪ではなくて「ありがとう」と感謝の気持ち。
「先輩は嘘つきなんかじゃないです! 今日がダメなら明日、明日がダメなら明後日! 私、いつか必ず勝って証明してみせます! だから、頭上げてください!」
愛衣さんも、視聴者も、涙腺崩壊。これからもよろしくね、と二人は抱きしめ合うのでした。先輩と後輩の尊く素敵な絆です。
綺麗な夕焼け空。見事優勝に輝いたのはエクレアペア!
……大会終わっとる!
はるかなペアは二回戦敗退でした。せっかく大健闘であいまいペアに勝ったのに、少し残念です。とは言え、初勝利を収めた本人たちは非常に満足した様子です。貰ったタオル(?)はその証。
口元にタオル持ってるの可愛い。するとクレアさんが、全国大会・ワルキューレカップの存在を告げます。その予選が来年の夏に開催されるそうです。
沖縄の予選通過は2枠あるそうなので、はるかなペアにもチャンスがあります。
みんなで全国を目指す! うるま高校バレー部ビーチバレー支部は声を合わせます。次の夏に向けて結束を深めるのでした。
そんな光景を遠くから眺める謎のサイドポニーさん。
異国の砂浜でビーチバレーの指導をするエクレアの母・マリッサさん。
はるかなの大会参加を知って嬉しそうな成美さん。と、ちょっかいをかけていちゃつく彩紗さん。
様々な人物たちの思惑が動き出します。
私もかなたのお尻見ながらおやつ食べたい。
なんと今回はCパートもありました。
学校を出るかなたに声をかける誰かがいます。
「あの……! ビーチバレー部の人ですよね」
サイドポニーさんでした! 彼女の意図は何でしょうか?
まとめ
はるかなの初勝利に喜ぶも束の間、あいまいの絆に泣かされました……!
元々回想シーンであいまいにも感情移入しつつあったのですが、その布石が今回は見事にクリーンヒットしました。負けた後の時間は切ないものです。ただ、愛衣さんと舞さんがお互いに抱いていた負い目が払拭されて本当に良かったです。
舞さんが勝気なだけではなくて先輩を心から大切に想う子で、一気に好きになりました。私が証明します、の言葉が最高です。先輩と後輩のカップリングは尊い!
遥とかなたは初勝利を得ることができました。二回戦敗退は残念ですが、結成して数か月と考えると上々の滑り出しではないでしょうか。
かなたは長年の経験とスキルを活かし、遥は戦いの中で成長しています。それぞれの強みを発揮してかけがえのないペアへと近づく姿が垣間見えます。「信じてる」の交換も素晴らしい。
はるかなには新たな目標が生まれて、次は来年夏の全国大会予選です。
サイドポニーさんが加入の雰囲気。エクレアも何やら水面下で動き出している様子です。あいまいは流石にインドアのバレーに戻ってしまいそうですが、そちらの活躍を心から応援したいです。
(追記&訂正:あいまいの棚原愛衣さんは高校三年生。これが最後の機会でした……)
ちなみに前回の記事で、いくつか今回の展開の予想をしていました。
あいまいの戦い方に対してかなたが昔の自分・成美ペアを思い出したという説は正解。ただし、かなたのトラウマ的な苦い過去とは関係ありませんでした。
ボーキ―を使い続ける理由は、1の体力説が正解。2の風を読んでる説がポーキーとは関係ないもののサーブで少し似たような展開になったのでちょっと嬉しかったです。
おわりに
以上となります。
長くなりましたが、最後まで読んでいただけたなら幸いです。
ありがとうございました。
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