就活生の皆さん、就職活動は順調ですか?
説明会、ES執筆、OB・OG訪問、自己分析、企業研究、面接……
やることは盛りだくさんですね。
社会の荒波に飛び込むこと、学生生活の終わりを実感することはとても辛いと思います。
実は私自身もかつて(執筆時点で去年)は同じでした。
万全の態勢でESの提出や面接に臨んだかと思いきや――企業のお祈り。
自分の存在が否定されたみたいで、本当に心が摩耗していきました。
そこで、私は皆さんを応援したい! アニメの紹介によって!
タイトルにもあるように、以下に紹介するアニメは、私の実体験で「励まされた!」「癒された!」「お祈りされてもめげないぞ!」と思えた素晴らしい作品たちです。
以前から知っていたものもありますが、就活中に視聴することで改めて学び、そして勇気を貰いました。
現在就活に悪戦苦闘しているあなたにも、ぜひ視聴していただければと思います。
本当におすすめしたい名作揃いの9選です。
では、どうぞ!
……え? ESの書き方? 面接の受け答え? 隠れホワイト企業を知りたい?
……他のサイトをあたってください!
- 1. CLANNAD 〜AFTER STORY〜
- 2. けものフレンズ
- 3. こみっくがーるず
- 4. 冴えない彼女の育てかた
- 5. SHIROBAKO
- 6. NEW GAME!
- 7. のんのんびより
- 8. HUGっと!プリキュア
- 9. ゆゆ式
- おわりに
1. CLANNAD 〜AFTER STORY〜
――学校や、ただ一人の家族である父親のことをも拒絶する、いわゆる不良と呼ばれる青年・岡崎朋也。彼は坂道の下で、一人の女の子に出会う。彼女・古河渚との出会いをきっかけに、人の絆を知っていく長い長い坂道を登り始める――。
はい、CLANNADは人生です。
就活的に見たとき、CLANNADから得られる教訓は「職業に貴賤なし」ということ。
知り合いの紹介で、朋也は電気工事の仕事に就きます。昔の怪我で右腕が肩から上がらないというハンデを抱えながらも、彼は必死に働きます。何故か? 渚のためです。
朋也と渚は付き合い、結婚します。一人前の男として真っ当にお金を稼ぎ、自立し、渚を幸せにする、それが朋也の大きな目標になります。
きつい肉体労働で毎日朝から夜まで汗を流して働く朋也の姿を笑う視聴者はいません。
だって、彼の姿はまぎれもなく「かっこいい」というそのものですから。
就活を始めた頃は、ブランド力のある大企業や楽に働けそうなホワイト企業に目が向きがちです。
そうしてダメだったとき、知らなかった中小企業や忙しそうな企業に行き着いて、なんだか暗い気持ちになってしまうことがあります。
そんなときに、CLANNADを見てあなたも考えてください。
大事なことは、働いて、愛する人を守ること。
それを覚えていれば、どの会社、どの仕事でも、きっとあなたは輝けるはずです。
2. けものフレンズ
――動物たちが人の姿の「フレンズ」になって暮らしているジャパリパーク。サーバルキャット(サーバル)は、記憶喪失の迷子に出会う。かばんという名前を付け、彼女が何者か、何のフレンズかを共に探るための大冒険へ出かける――。
「すっごーい! あなたは○○のフレンズなんだね!」「へーきへーき! フレンズによって得意なことは違うから!」という言葉が代表的。
けものフレンズは、私たちの個性と多様性を真に尊重してくれます。
フレンズは、いわゆる動物が擬人化した存在で、動物だった頃の生態や形質を受け継いでいます。泳ぐのが得意な子もいれば苦手な子もいる。戦うのが強い子、弱い子、戦いたくない子。心配性な子や考え無しの子。賢い子や頭お花畑な子もいます。
人間の物差しでは相手の個性を良い・悪いと決めつけがちです。しかし、フレンズの彼女たちは、自身や相手を狭い価値観で判断しません。全てを等しく「すっごーい!」と受け入れます。
フレンズの個性は、動物の個性。動物の個性とは、生きるために獲得したもの。
何億年もの時をかけて環境に適応し生きてきた動物たちに、恥じる点は何一つないのです。
ナンバーワンよりオンリーワンという格言を、動物をフレンズに置き換えるアナロジーによって視聴者に伝えています。まさに名作だと思います。
残念ながら、現代社会にけものはいません。人がたくさん、のけものばかりです。
よく肥えた真っ黒な腹の大人どもが上っ面だけの祈りを垂れ流しています。
選考において辛い思いをする場面が数多くあるでしょう。
個性が認められ、何をやっても褒めてくれる世界は、ジャパリパークだけです。
だからこそ、辛いときはけものフレンズ(1期)を見ましょう。
癒されましょう。元気をチャージしましょう。
そして願わくは、あなたの心にもフレンズが宿りますように。
「就活たーのしー!」
3. こみっくがーるず
――萌田薫子はペンネーム・かおすで活動する女子高生の漫画家。メンタルが弱く実力不足な彼女は、同じ現役女子高生の漫画家たちが集まる寮に入る。寮で出会った同級生や先輩、大人たちとの交流を通して、立派な漫画家へと成長していく――。
あばばばばばば! と暴走するかおす先生が可愛いきららアニメ。
トキワ荘的な漫画家寮が舞台となっています。中でも特に、本作はかおす先生の成長物語と言って過言ではありません。
かおす先生は未熟な漫画家さんです。絵が下手、つまらない、女子高生キャラにリアリティがない(女子高生なのに)、と言われるくらいに未熟です。
そんな先生ですが、ある一点において、誰にも負けない強さを発揮します。
それは、漫画を描き続けること。
どれだけボロボロに打ちのめされても、必ずまた新しいネームを描いて編集さんに「どうですか!」とチャレンジするんです。漫画を愛する気持ちと、大切な人たちとの思い出を慈しみ、先生は描き続けます。何度も、何度も。これ、すごいことです。
ダメダメな先生が頑張る姿に、応援せずにはいられなくなります。でも、気づけば逆に励まされている自分がいるのです。
そして、先生のように自分も頑張ろう、と意気揚々と就活に臨むことができるのです。
いつも諦めない一生懸命なかおす先生の姿に、「諦めない心」と「ひたむきに歩むこと」を学んでみませんか?
本ブログではこみっくがーるず全話の感想・考察記事を書いています。よければそちらもご覧ください。
4. 冴えない彼女の育てかた
――超のつく二次元オタクな高校生・安芸倫也は、坂道で佇む美少女に出会う。後日、彼女の正体が地味なクラスメイト・加藤恵であると知る。イラストもシナリオも書けないにも関わらず、倫也は加藤をメインヒロインにした最高のゲームを作ろうと奔走する――。
通称「冴えカノ」。美少女ラブコメですが、仲間と力を合わせて面白いゲームを作ろうと頑張る部活(サークル)モノ的側面もあり面白いです。
私が特に注目したいのは、1期第3話のクライマックスシーン。
倫也はゲームの企画書を書こうとしますが、全くアイディアが浮かばず、時間だけが過ぎていきます。最高のゲームを作れるという確信は脆くも崩れ、加藤との出会いすら夢か幻だったかのように思えてきます。
「俺には才能なんてなかった」
自暴自棄になった倫也は、あの日の坂道に座り込みます。
そのとき、目の前に――
という展開があるんです(見ましょう)。
自分が凡人かそれ以下の存在のように感じられて落ち込むことは誰しもあると思います。特に就活という場面では。
そんなとき、加藤恵ちゃんがいてくれたら。
冴えっ冴えのヒロインにどうぞ元気づけられてください。胸がキュンキュンします。
いやほんと、ここで加藤ちゃんに心掴まれない人皆無でしょう。
5. SHIROBAKO
――宮森あおいはアニメ制作会社・武蔵野アニメーションで働く新人の制作進行。癖のあるスタッフたちに悩まされながらギリギリのスケジュールで日々奮闘している。宮森の夢は、高校のアニメ同好会の同級生たちともう一度アニメを作ること。原画や声優になって夢を追う同級生たちも、厳しいアニメ業界の中で困難に立ち向かっていた――。
「好きなことを仕事にするって正しいの?」「この働き方でいいの?」
そんな疑問にアンサーをくれる本作品。
アニメ業界という特殊な環境ながらも、そこで宮森らのぶつかる挫折や困難や悩みは、働く全ての人に通じる試練でもあります。
忙しく理不尽なこともある世界で、大きな目標に向かって大人たちが懸命に頑張る姿に私たちも元気がもらえます。
私の一押しのセリフは、
「今、私、少しだけ夢に近づきました!」
誰の言葉かは明かしません。ぜひ視聴してください。
本作で活躍するのは美少女(成人女性)ばかりではありません。小太りのおじさんや年季の入ったご年配方も大活躍します。普段はドタバタしている茶目っ気ある大人たちが、アニメ制作という大きな目標に向かって団結し突き進む姿がかっこいい!
それに、何よりも登場する人たちが皆、アニメ大好きなんですよね。
働きたいと思え! とは言いません。
働いてもいいかな? 見終わったあとにそう思えるような、素敵なアニメです。
6. NEW GAME!
――涼風青葉は、高校卒業後、ゲーム会社・イーグルジャンプにグラフィッカーとして入社する。個性ある先輩たちに仕事を教わり、時に叱咤されながら少しずつステップアップしていく。青葉は憧れの先輩・八神コウのようなキャラクターデザイナーを目指す――。
「今日も一日がんばるぞい」でおなじみの漫画が原作のきららアニメ。
1期がゆるふわお仕事コメディ寄りで、2期は真面目な展開もある仕事モノ。どちらも面白く、誰得シリアスなんてことは一切ないのでオススメです。
仕事に真面目に向かい合い、ときに挫折して涙し、ときに努力が報われ達成感を分かち合う女の子たちの姿が描かれています。
SHIROBAKOと同じく、ゲーム作りという一大目標に向かって、たくさんの大人たちが力を出し合って一致団結する姿が素晴らしいです。また、企画から実装、発売の宣伝まで事細かく描かれていて面白いです。
クリエイターはセンスと技術が物を言う実力社会。
2期では、キャラクターデザインを任された青葉がキービジュアル担当から外されてしまう展開があります。当初は商業的な理由による上の命令でしたが、コウとの勝負を経て、圧倒的な実力差を思い知って青葉は涙します。
それでも、いつか憧れのコウを越えられるようにと、青葉は明日へのステップを踏み出します。めげずに頑張る青葉が可愛くてたまりません!
ゆるふわな女の子たちがたくさん登場しますが、彼女たちの多くは「良いゲームを作ろう」「自分の腕を磨こう」という高い向上心を持っています。
それを見ていると、青葉たちのように自分も頑張ろう、と大きな志を持って就活に臨むことができると思います。
絶対に滝本ひふみさんのいる職場に入るんだ! でもいいかもしれません(私がそうでした)
7. のんのんびより
――両親の仕事の都合で小学五年生の一条蛍が引っ越してきたのは、見渡す限りが山と田んぼの田舎だった。転入した旭丘分校は、なんと全校生徒が5人だけ。宮内れんげ、越谷夏海、越谷小鞠らと共に、豊かな自然に囲まれてのんびりとした日常を送る――。
にゃんぱすー。
自然豊かなのんびりスローライフにひたすら癒される作品です。
就活という局面の中でこの作品を視聴したとき、得られるものは癒しだけに留まりません。働くことの意義を知るのです。
というのも、ほたるんたちが生命の危機を感じることなくのびのびと日々を享受できていること、それを実現しているのが文明の力ではないかと私は思います。
田舎の生活でも、彼女たちの周りには家や電気、車があります。教育が受けられます。農業や畜産業という積み重ねられた技術の賜物により、美味しい食事が得られています。製造と運搬等の技術により、数々の日用品が身の回りに揃っています。
つまりは、文明という御手が、彼女たちにそうと意識させないままに、彼女たちを温かく包み込んで危険や不自由を寄せ付けないようにしているのです。
働くことの全ては、多かれ少なかれ、文明社会の恒久的永続に貢献することに繋がります。私たちの仕事が、ほたるんたちの笑顔を守るのです。
ほたるんたちがこれからも何一つ窮屈な思いをすることなく大人になれるように、素敵な社会を作る「ライ麦畑のキャッチャー」になる。
そんな働くモチベーションが湧いてきます。
8. HUGっと!プリキュア
――中学二年生の野乃はなは「超イケてる大人のお姉さん」を目指す、少しドジで子供っぽい女の子。みんなの未来を守るために伝説の戦士・プリキュアのキュアエールに変身し、仲間たちと共に悪の組織・クライアス社に立ち向かう――。
「プリキュア」シリーズ15作目になる本作。
なんと本作では、敵の組織のモチーフがブラック企業!
クライアス社は社員(幹部)をこき使って人々から明日を奪おうとします。
プリキュアシリーズにおいて倒された悪の幹部といえば、大抵は消滅、元の姿に戻る、改心するというのがよくあるパターン。
しかし、ハグプリでは違います。プリキュアに心を浄化された社員たちは退社し、各々のやりたいことを自由にスタートするのです。それは起業だったり、楽しいイベント企画だったり、ユーチューバーだったり。
また、社員は怪物・オシマイダーを使役するのですが、召喚するときの掛け声は「発注」。浄化されると「ヤメサセテモライマース」と言いながら消滅します。
これだけでも就活生にぶっ刺さりなのは言うまでもありません。
さらに、プリキュアたちが私たちに贈ってくれるメッセージが素晴らしい。
「なんでもできる! なんでもなれる! 輝く未来を抱きしめて!」
「フレ! フレ! みんな! フレ! フレ! わたし!」
彼女らが守るものは、未来と可能性。
私たちの可能性を信じ、全身全霊でもって応援してくれる姿に心が震えます。
そして私たち自身にも、誰かを応援する力、愛する力が心の中に宿っていることに気がつきます。すると、何だか世界が明るく輝いて見えます。
就活で世界が暗い日は、HUGっと!プリキュアを見ましょう。
9. ゆゆ式
――野々原ゆずこ、櫟井唯、日向縁はいつも一緒の3人組の女子高生。部員3人の情報処理部に所属しているものの、活動内容は適当なテーマを検索してお喋りするだけ。話して、遊んで、また明日。ノーイベント・グッドライフ! それが、ゆゆ式――。
「水って、何?」
「学校と家が1億5千万キロ離れてたら休みがちになる」
「銃の持つところにタオルケット巻いたら撃つのを躊躇うと思う」
「ゲームの主人公の名前に生おっぱい」
「なんつってっつっちゃった!」
「木曜日はポテトって感じ。モックモックしてる」
「唯ちゃん、すきすきー」
コミュニケーション能力は主に4つの要素で構成されます。
理解力、察知力、言語化力、話術です。
ゆゆ式の巧みな会話に触れ、コミュニケーション能力を養いましょう。
上に挙げたものはまだまだ序の口です。
ゆゆ式を見ることで、面接でいかなる理不尽な質問が来ようとあなたはきっと乗り越えられるはずです。ゆずこ、唯、縁のことを思い出して、ウィットに富んだ返しを面接官にお見舞いしてやってください。
おわりに
以上となります。
夢中になってしまってESを書く時間がなくなったという苦情は受け付けられませんが、最後まで読んでいただけたなら幸いです。
ありがとうございました。
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