新越谷 vs 影森の試合も大詰め。
芳乃の采配と息吹のコピー投法により、淡々と守備をこなしていた影森に乱れが生じ始めます。
この試合に勝てば、強豪・梁幽館との二回戦が待っています。そのために、芳乃は勝負の勘を冴えわたらせ、流れを作る采配に臨みます。
果たして勝利するのは――
そんな第9話「流れの作り方」。
ストーリー
アバン ~ Aパート
息吹のコピー投法に翻弄され、やっと本性を見せ始めた影森の投手・中山さん。
打席に立つ息吹相手に粘りますが、最後の投球が誤ってデッドボールとなります。
芳乃、挑発するような采配をしてしまったせいかと自分を責め、落ち込みます。
暗くなりかけた雰囲気を吹き飛ばすように、希がナイスバッティング!
息吹がホームに帰って来たことで、勝ち越しの1点を得ます。
息吹の体調の無事も確認できたところで、自信を取り戻した芳乃の采配が始まります。
“流れ”を掴み、次々と打球の快音が響き渡ります。
このままいけば、作戦通り一回戦では詠深が登板することなく終えられそうです。
打席に立つ前、詠深はマエケン体操をしつつ考えます。今日の息吹のように自分も活躍したい、皆のために打撃でも練習の成果を発揮したい、と。
そんな詠深の打球は外野の守備を抜けます。
気づけばスコアは8-1。コールドゲームによる勝利を迎えていました。
新越谷、皆で掴んだ勝利です!
試合の後、詠深と息吹は影森高校の様子を草葉の陰から窺います。
次は速攻で勝てるチームを作ろう、と先輩と後輩合わせて意気込む姿に、ひと安心。
爽やかな試合終わりでした。
芳乃は二回戦の梁幽館との試合に思いを馳せます。
実力も経験も圧倒的に上を行く敵。だから自分が上手く采配をしないと。
(私がもっとしっかりしなきゃ……! 皆の夏を預かってるんだからね!)
芳乃は気合を入れます。
Bパート
梁幽館。野球好きなら誰もが知っている有名校とのこと。
先生のシミュレーションによると、新越谷でも13%の勝率があるそうです。ゲーム……。
それでも、勝利を目指して練習あるのみ。
珠姫は詠深の直球の威力を上げようと試みます。
魔球を何度も投げられる人の肩が弱いはずはなく。遠くまで届かせることを意識するような、ここぞという場面のための決める直球です。
守備練習では、梁幽館の試合をなぞった打球を捕ります。あたかもそれは試合の追体験。
先生もノックで加わり、一丸となって励みます。
一方、梁幽館サイド。
キャプテンの中田奈緒さん、格下が相手でも油断するな、野球を舐めるな、とチームに発破をかけます。
隠されたエース、武田詠深に警戒の色を示します。
そしてついに試合の日です。
「一生忘れられない日になる気がする。今日はよろしくね!」
「うん!」
詠深と珠姫のいちゃつき。やったぜ。
試合は新越谷の先攻に決まりました。
思いっきり楽しんでいきましょう。
というところで、今回はここまで。
次回、第10話「見せつけてやろう」。
まとめ
大会一回戦は見事な勝利を飾ることができました!
息吹がデッドボールを受けたことに芳乃は責任を感じていましたが……怪我は大したことありませんでしたし、誰が悪かったこともないと思います。
最初に連敗街道を歩んでいた頃からは想像もつかない快進撃でした。
詠深を温存したまま二回戦に臨むという理想の展開ですが、敵の梁幽館はその点をきっちり把握していて、やはり一筋縄ではいかなそうです。
次回から、果たしてどんな「忘れられない日」になるのか気になります。
芳乃式・流れの作り方
先生も脱帽する、芳乃式・流れの作り方。勝負勘が冴えわたります。
エンドランのときはまさにそれが発揮されて、相手の心理状態と味方の得手不得手を分析した結果の見事な戦略でした。
芳乃は自身の采配でチームを勝利に導こうという想いがあります。
それ故に、上手くいなかったときに強い責任を感じてしまう傾向にあります。
その気合と優しさが、二回戦では吉と出るか凶と出るか。
今回のお気に入りシーン
ボールが当たったけれど大した怪我ではないということを、百聞は一見にしかずとばかりに息吹が見せつけてくださいます。
素晴らしいお尻と太ももです。
おわりに
以上となります。
長くなりましたが、最後まで読んでいただけたなら幸いです。
ありがとうございました。